マスク荒れと乾燥が気になる日に選びたい、Yunth楽天市場限定スキンケアセットの本音レビュー

スキンケア女性
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仕事帰りのくすみ肌に、Yunth生ビタミンC美容液と炭酸泡洗顔で“なんとなく不調”をリセットする夜

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部屋の窓を少しだけ開けたら、2月の空気が「冷たい」より先に「乾いてる」って感じで入ってきた。夜の九時。キッチンのシンクには朝のコップがまだいて、テーブルには読みかけの本と、開けっぱなしの郵便物。

なんとなく全部が中途半端で、私の頭の中みたいだった。

うまくいかなかった日の、買い物の入口

今日、うまくいかなかったことは、たぶん小さなことの連鎖だ。寝坊して、メイクの時間が削れて、鏡の前で「まあいっか」を三回言った。職場に着いたとき、上司の声がいつもより一段高く聞こえて、「自分が遅れた」って事実より「自分の価値が落ちた」みたいな錯覚だけが残った。そんなの、誰にも言わない。言ったところで、たぶん笑って流される。私自身も、笑って流すふりをする。

帰り道、コンビニのガラスに映った顔が、思っていたよりくすんで見えた。疲れの色って、こんなに簡単に出るんだっけ。もちろん照明のせいでもあるし、マスクの摩擦でもあるし、睡眠不足でもある。理由はいっぱいあって、どれも「正しい」。でも、その正しさがむしろ私を黙らせる。私はただ、今日の自分の肌に、ちょっとだけ居場所がない感じがしただけなのに。

家に帰って、外したマスクの跡を見ながら、無意識にスマホを開いた。気づけば楽天を眺めていた。買い物は、いつも私の「言い訳」になる。疲れてるから。ご褒美だから。必要経費だから。誰かに言うための理由を先に用意して、私は自分にだけ許可を出す。

Yunthの限定セットを眺めながら

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そこで目に止まったのが、Yunthの「選べる楽天市場限定セット」。洗顔のクリアフォームと、生ビタミンCの美容液を中心に、いくつかの組み合わせから選べるセットらしい。価格は7,920円〜で、5つのセットから選べる、と商品説明に書いてあった。 画面の中の文字は、やけに明るくて、私の部屋の薄暗さと対照的だった。

Yunthの代表的な美容液は、1ml×28包の個包装で、導入美容液として使うタイプ。 「生ビタミンCを閉じ込めた」「使用期限30秒」という言い回しが、ちょっとドラマチックで、ちょっと怖い。 30秒って、忙しい朝の私みたいだと思った。出勤前の30秒は、確かに“期限”がある。遅れたら、全部がずれる。なのに私の肌だけは、ずれたままでも毎日ついてくる。健気っていうか、切ないっていうか。

洗顔のクリアフォームも、ただのフォームじゃなくて、生炭酸泡と温感で洗うタイプらしい。噴射剤(二酸化炭素)で生まれる泡、って説明があって、泡にまで「生」が付くのか、と一人で笑った。 しかも炭酸濃度10,000ppm、という数字まで出てくる。 数字が強いと、心まで強くなれそうな気がしてしまうのは、私だけじゃないと思う。実際は、数字と心は別の生き物なのに。

私は、買う前からもう、頭の中で洗顔を始めていた。あの炭酸の泡を手に取って、顔を包み込むように洗って、ぬるま湯で流して、タオルで押さえる。次に個包装の美容液を開けて、手のひらに出して、肌に乗せる。導入美容液だから、その後の化粧水が入りやすくなる、みたいな説明もあった。 その「入りやすくなる」という言葉が、今日は妙に刺さった。私は、人の優しさも、褒め言葉も、時々うまく入ってこない。ちゃんと聞いてるのに、心が弾いてしまう。肌だって、同じなのかもしれない。

でも、ここでひとつ、うまくいかなかったことが顔を出す。私は本当は、買い物で気持ちを整える癖がある。整った気がするだけで、根っこはそのまま。美容液の箱が増えても、部屋の散らかりは急に片づかないし、今日の失敗がなかったことにもならない。わかってる。だからこそ、買う理由を「肌のため」にするのが、少しだけ苦しい。肌のため、って言うと美しいのに、私の動機はそんなに綺麗じゃない。

それでも、画面をスクロールして、セットの画像を眺めた。ギフトにも、って書いてあった。自分で自分にギフトをすること、最近すごく増えた気がする。昔は、誕生日だけだったのに。今は、金曜日とか、月曜日とか、何もない水曜日にも「ギフト」が必要になる。自分を甘やかしているのか、自分を保っているのか、境界線が曖昧だ。

私は、洗面所に行って鏡を見た。赤みが少し出ていて、毛穴が目立って、目の下の影が濃い。今日一日、私はこんな顔で人と話していたのかと思うと、急に恥ずかしくなった。恥ずかしいって、たぶん「見られている」感覚が強いときに出る。でも私は、誰にも見せていない思考の中で、自分のことを一番見ている。見すぎて疲れる。

スマホを持ったまま、洗面台の端に腰を乗せて、しばらく動けなかった。買うか、買わないか。そんなの、どっちでもいいはずなのに、今日はその二択が重い。たぶん私は、選ぶことで自分の機嫌を取ろうとしている。選べる限定セット、って言葉が、やさしいふりをして私を試してくる。「あなたはどれが欲しい?」って。

本当は、欲しいのは「正しい選択」じゃない。欲しいのは、今日の私を否定しない何か。遅れた私も、くすんだ私も、片づけられない私も、「はいはい、そういう日もある」って肩を叩いてくれる何か。だから私は、成分や価格より先に、気分で選びたくなる。肌がどうなるかは、あとでいい。いや、よくはないけど、今日はそれでいいことにしたい。

試しに、レビューも覗いた。良かった、という声もあれば、合わなかった、という声もある。人の肌はそれぞれで、正解はない。当たり前のことを、私はまた胸の中で反芻する。正解がないのに、なぜこんなに正解を欲しがるんだろう。シミ・そばかすを防ぐ、有効成分アスコルビン酸、医薬部外品。 そういう言葉を読むと、安心する。安心したい。安心できる材料がほしい。私はたぶん、肌じゃなくて心の方を“美白”したいのかもしれない。黒くなった感情を、薄めたい。

それで、ふと気づいた。今日、私が一番モヤっとしたのは、遅刻でも、肌のくすみでもなくて、帰り際に同僚が言った「最近、元気ない?」の一言だった。心配してくれたのだと思う。だけど私は、その言葉を「ちゃんとしてないのがバレてる」みたいに受け取ってしまった。元気ない?って聞かれた瞬間、自分の弱さにスポットライトが当たったみたいで、逃げたくなった。私は「そんなことないよ」って笑って、話題を変えた。誰にも言わなかった感情。たぶん、そこが今日の違和感の中心。

肌に元気がないのは、目に見える。でも心に元気がないのは、見えない。見えないものを扱うのが苦手だから、私は見えるものを買う。洗顔フォームとか、美容液とか。泡は触れるし、香りは感じられるし、塗った瞬間のしっとり感は確認できる。証拠がある。証拠があると、私は落ち着く。

そういえば、商品ページの別のところには「防腐剤フリー」「鉱物油フリー」「石油系界面活性剤フリー」「シリコンフリー」「アルコールフリー」「無香料」「無着色」みたいな“〇〇フリー”が並んでいた。 私はフリーという言葉に弱い。自由、と同じ響きなのに、実際は“避ける”という選択の集合体で、その慎重さがむしろ息苦しいはずなのに。何かを入れないことで安心するのは、たぶん私が日々、余計なものを入れすぎているからだ。SNSの情報とか、他人の機嫌とか、「こうあるべき」の小声とか。肌の上から、それらを一枚ずつ剥がせたらいいのに、と思う。

限定セットが「選べる」のも、自由っぽい。だけど自由って、時々すごく疲れる。選んだ瞬間に、選ばなかった方の未来が全部消えるから。私は昔より、そういう“消えた未来”に敏感になった気がする。恋愛でも、仕事でも、引っ越しでも。だから、スキンケアくらいは軽やかに選びたいのに、今日の私はうまく選べない。

ただ、Yunthの「使用期限30秒」という言葉を思い出すと、ちょっとだけ不安も湧く。私は、いつも期限に追われている。仕事の期限、返信の期限、若さの期限、恋愛の期限。勝手に自分で設定して、勝手に焦る。美容液にまで期限を持ち込んだら、私はもっと追い詰められるんじゃないか。……と、思ったのに、同時に「30秒で使い切る」っていう潔さが、少し羨ましかった。ぐずぐず考えている間に、酸化してしまうものは、さっさと肌に乗せてしまえばいい。心も、そうやって扱えたらいいのに。

買い物か、セルフケアか、逃避か。たぶん全部だ。だから私は、結論を急がないことにした。今日は、買うボタンを押さないまま、洗顔だけは丁寧にしようと思った。シンクのコップを洗って、キッチンを少し整えて、その流れで洗面所に立つ。温かいお湯で顔を濡らして、いつもの洗顔料を泡立てる。泡が足りないと感じたら、それは製品のせいじゃなくて、私の気持ちのせいかもしれない、なんて変なことを考えた。

そして、タオルで押さえたあと、手持ちのビタミンC美容液を少しだけつけた。Yunthじゃない、別のやつ。でも、塗るという行為そのものが、私にとっては「今日を終わらせる儀式」なんだと思った。顔に触れる手の温度が、自分がまだ生きていることを教えてくれる。大げさだけど、本当だ。

もし、Yunthのセットを買ったら、私はきっと「整った」気持ちになる。箱を開ける瞬間、個包装を並べる瞬間、泡を出す瞬間。きっと楽しい。たぶんそれは嘘じゃない。でも、その楽しさの裏側にある「満たされなさ」は、別の場所にいるままかもしれない。そこに気づいてしまったのが、今日の収穫みたいで、少し悔しい。

私は今夜、答えを出さない。肌が変わるかどうかも、私が変わるかどうかも、保留にする。ただひとつだけ、問いみたいなものが残った。

私は、何を“洗い流したい”んだろう。

その問いを、泡と一緒に流さずに、洗面台の鏡の端にそっと置いておく。明日の朝、また見える場所に。見えたら、たぶん私はまた「まあいっか」を言う。それでもいい。言ったあとに、ほんの少しだけ丁寧にできたら、それでいい。

結論は出ないまま、部屋の窓を閉めて、乾いた空気に小さく息を吐いた。

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