立ちくらみをごまかしていた朝に、ちゃんと座ることを覚えた話――つらい貧血・冷え性に、美めぐり習慣という選択

朝のキッチンって、たまに自分の機嫌がいちばん先にばれる場所だと思う。
まだ外の光がやわらかくて、電気をつけるほどでもない時間。炊飯器の保温ランプだけが、部屋の中で一番ちゃんとして見える朝がある。そういう日に限って、私はなんとなく元気なふりをする。顔を洗って、髪をひとつにまとめて、マグカップにお湯を注いで、いつも通りの流れを崩さない。崩した瞬間に、「あ、今日ちょっとだめかも」が現実になる気がするから。
でも、この前の朝は、立ち上がった瞬間に少しだけ視界が白くなった。
ほんの一瞬。誰かに言うほどでもない。倒れたわけでもないし、動けないほどでもない。だけど、冷たい床に素足をつけたときのいやな感じと、そのまま体の内側まで冷えていく感じが、なんだか妙に長く残った。こういうのって不思議で、その場では「寝不足かな」「昨日ちゃんと食べてないからかな」で済ませるのに、あとからじわじわ気になってくる。
私は昔から、体調が悪いことをうまく申告できない。
しんどいと言った瞬間に、本当にしんどい人みたいになる気がしてしまう。いや、実際しんどい人なんだけど、言葉にした途端に逃げ場がなくなる感じ。だからたいてい、「まあ大丈夫」で流す。冷えやすいのも、疲れやすいのも、月に何日か明らかに調子が落ちるのも、そういう体質なんだと思ってきた。女性ってこんなもの、の中に、自分の不調も雑に入れていた気がする。
だけど、雑に扱われ続けた不調って、ある日ちょっと拗ねる。
階段で息が上がるとか、夕方になると集中が切れるとか、ちゃんと眠ったはずなのに朝から体が重いとか。大きな異変ではない。でも、小さな「あれ?」が多すぎる。しかも厄介なのは、それが生活のせいにも、気持ちのせいにも見えること。忙しいから。年齢のせい。生理前だから。最近ちゃんと食べてないから。いくらでも理由をつけられる。理由をつけられる不調は、放っておかれやすい。
鉄が不足すると、疲労感、持久力の低下、息切れ、筋力低下、めまい、蒼白などが起こりうるとされていて、貧血になると筋肉への酸素供給が減り、疲労感や筋力低下につながることもあります。体の冷えやだるさが必ず鉄不足だけで起こるわけではないけれど、「なんとなく不調」の背景に鉄の不足が関わっていることはあります。
それで、ようやく「ちょっと見直そうかな」と思った。
食事で整えるのがいちばん自然なのはわかっている。レバー、赤身肉、魚、緑の野菜。そういう言葉は知っている。でも、知っていることと、毎日できることは別だった。疲れて帰ってきた日に、鉄分を意識した献立を一から組み立てるほど、私は立派な生活者じゃない。スーパーでほうれん草を買っても、しなしなにしてしまう日がある。ひじきや豆を用意する元気がない夜もある。そういう現実のほうが、たぶん正直だ。
厚生労働省の2025年版の食事摂取基準では、月経のある30〜49歳女性の鉄の推奨量は1日10.5mgとされています。また、厚労省の情報では、若い女性を中心に、実際の摂取量が不足しがちなことも指摘されています。
数字を見ると、急に他人事じゃなくなる。
10.5mg。多いのか少ないのか、ぱっと感覚ではわからない。でも、ちゃんと意識しないと届きにくい数字なんだろうな、とは思う。特に、食欲にムラがある人とか、ダイエット気味の食事になりやすい人とか、朝はコーヒーだけで済ませがちな人とか。私はたぶん、その全部に少しずつ心当たりがある。
“ちゃんとしなきゃ”の手前で止まる日に、サプリという逃げ道があってもいい

たぶん私は、サプリを飲むことそのものより、「サプリに頼る自分」をどこかで少し気にしていたんだと思う。
もっとちゃんと食べればいいのに、とか。生活を整えればいいのに、とか。そういう正論はたしかにある。あるけど、正論って、疲れている日にあまり役に立たない。できない日の自分に、さらに点数をつけてしまうから。
だから最近は、逃げ道という言い方を、少しだけやさしく考えるようにしている。逃げることじゃなくて、落ち切らないための通路、みたいなもの。生活全部をいきなり変えられないなら、ひとつだけ足す。そういう小ささのほうが、むしろ続くこともある。
その流れで見つけたのが、**鉄分補給サプリ「美めぐり習慣」**だった。
公式情報では、美めぐり習慣は1袋150粒入りで、1日5粒目安の約1カ月分。ヘム鉄を100%配合し、さらにビタミンC、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12などを含む栄養機能食品として案内されています。ヘム鉄は、一般に非ヘム鉄より吸収されやすいとされ、美めぐり習慣の公式・販売情報でも、非ヘム鉄の3〜5倍の吸収率をうたっています。
ここでいいなと思ったのは、「すごく元気になれそう」みたいな派手さより、足りないものを埋める発想に近かったこと。
美容のサプリって、つい“盛る”方向の言葉が多い。もっときれいに、もっと前向きに、もっと軽やかに。でも、本当にしんどい時って、別にそんなに多くを望んでいない。ただ、朝ちゃんと起きたいとか、夕方に電池が切れすぎないでほしいとか、手足の冷えにいちいち気を取られたくないとか。そのくらいの、小さな普通を取り戻したいだけだったりする。
立ちくらみも冷えも、気合いで乗り切るものだと思っていた
私がいちばんよくなかったのは、不調に名前をつけないまま我慢する癖だった。
冷え性、って言うと少しかわいく聞こえてしまうことがある。貧血気味、って言うと、昔からだからで流してしまうこともある。だけど、その言葉の中に、毎朝のだるさとか、ちょっとした階段での息切れとか、予定の前からすでに疲れている感じまで、全部押し込めてしまうのは、やっぱり雑だったと思う。
もちろん、つらさの原因は鉄不足だけじゃない。月経量が多い場合や、症状が強い場合は自己判断だけで済ませず、医療機関で相談したほうがいいと厚労省も示しています。実際、過多月経などで必要量が増える場合、通常の食事だけでは補いにくく、必要に応じて医療機関で鉄補給を受けるべきケースもあります。
ここはちゃんと書いておきたい。
サプリは薬ではなく食品だから、すべてを解決してくれるわけじゃない。強いめまい、息切れ、動悸、月経量の多さが気になるときは、まず受診したほうがいい。その前提のうえで、それでも日々の“足りなさ”に対して、自分でできることを持っておくのは悪くないと思う。
美めぐり習慣には、鉄に加えて葉酸やビタミンB群、ビタミンCも含まれています。鉄は酸素の運搬に必須のミネラルで、葉酸は赤血球の形成を助ける栄養素として知られています。
この“何かひとつじゃない”感じも、少し現実的だった。
私たちの不調って、たいてい単品じゃないから。寝不足だけでもないし、食事だけでもないし、気圧だけでもない。いろんな小さいズレが重なって、「今日はちょっと無理」ができあがる。だから整え方も、ものすごく劇的じゃなくていい。少しずつ、巡りを悪くしていたものを、少しずつ戻していく感じ。そのくらいのほうが、たぶん日常になじむ。
それに、飲み方が1日5粒目安で決まっているのも、かえってよかった。悩まなくていいから。何時に飲めば完璧とか、こうしないと意味がないとか、そういう厳しさが少ないだけで、続けるハードルはかなり下がる。ちゃんとした人しか続けられないものは、結局ちゃんとしていない日に途切れる。私はその繰り返しを、もう何度もやってきた。
だから今は、朝のキッチンでお湯を沸かすついでとか、夜の歯みがきの前とか、自分の生活の“ついで”に置けるもののほうを信じたい。
飲んだ瞬間に世界が変わる、みたいな話ではない。でも、昨日より少しマシかもしれない、を静かに積み重ねる感じは、こういうものの役目としてちょうどいい気がする。むしろ私は、すぐに劇的な変化を約束してくるものより、そのくらい地味なもののほうが好きかもしれない。
なんとなく不調、って、便利な言葉だ。
便利だから、自分でもそこに隠れてしまう。病院に行くほどじゃない。休むほどじゃない。人に言うほどでもない。でも、その“ほどでもない”の中に、たしかに生活の質は削られている。笑えないほどじゃないけど、地味に困る。泣くほどじゃないけど、少しつらい。そういう半端な不調こそ、いちばん放置されやすい。
もしかしたら必要なのは、気合いでも根性でもなくて、自分を雑に扱わないための仕組みなのかもしれない。
今日もちゃんとできなかった、の反対側にあるのは、完璧な暮らしじゃない。できなかった日でも、これだけは残しておける、みたいな小さな習慣なんだと思う。美めぐり習慣という名前を見たとき、少しだけいいなと思ったのは、そういうところだった。めぐり、という言葉は曖昧だけど、たぶん私たちの毎日もそのくらい曖昧だ。元気とも不調とも言い切れない日を、少しだけマシにする。それくらいのやさしさなら、今の自分にも受け取れる気がした。
冷えた指先のまま朝を始める日が、少しでも減ったらいい。
それはたぶん、派手な改善じゃなくて、自分の不調を見ないふりしないで済む日が増える、ということなのかもしれない。私はまだ、答えまでは出していない。ただ、あの朝の白くなる視界を、もう「いつものこと」で終わらせないでいたいと思った。それだけで、少しだけ座る場所ができた気がした。
ちゃんと元気になりたいというより、もう自分を雑に消耗させたくない、と思った朝の話。





