化粧品は、ラインで揃えなければ・・・という思い込み
化粧品を常にラインで揃えている人には、特徴があります。
とりあえずフルセットで購入しておけば間違いないという人です。
使い切ったら、新しいものをフルセットで、購入します。
とりあえずフルセットそろっていればいいので、あまりこだわりはありません。
同じメーカーのものを続けて購入することもなく、毎回違う「ライン」の化粧品を購入します。
何も考える必要がないので、とりあえず、価格の安い物を選びがちです。
このような人は、今まで特に肌トラブルを起こしたわけでもなければ、すごく良い化粧品に巡り合った事もないでしょう。
どちらかといえば、肌が丈夫な人なのです。
その日の気分や、パッケージなどで選ぶ人もいるでしょう。肌トラブルが起きなければ、そんな選び方でも問題ないと思います。
ただ、スキンケアや化粧品に関しての知識は、乏しく、世間でヒットしている商品が出ても気づかない場合もあるかもしれません。また、「いつか自分にピッタリの化粧品が見つかるはず・・」という淡い思いを期待している人もいるでしょう。
しかし、安いものばかりを購入していては、なかなかそのような化粧品に巡り合うことは、難しいのです。
やはりある程度の価格のものを、それなりの知識を持って購入することで、初めて自分の肌にマッチした化粧品を見つけることができるのです。
若いうちは、安い化粧品でも良いのでしょうが、年齢を重ねるにしたがって後悔する危険性はあります。
ずっと肌をほったらかしにしていて、ある日突然鏡を見ると大量のシミに愕然とすることも・・・気を付けたいものです。
化粧品をラインで購入するタイプのもうひとつは、あるメーカーの化粧品で肌がかぶれてしまい、それ以降肌がかぶれないメーカーの化粧品を決めて、ずっと同じものを使い続けている人です。
「私は、ここの化粧品じゃないと、肌に合わない」とひとつのメーカーに執着してしまうのです。
化粧水ひとつを変えることにも抵抗があり、決してラインを崩そうとはしないのです。
それは、一種の化粧品選びの「壁」となってしまいます。
ずっとその化粧品を使い続けている間に、壁の外では、化学が進歩して、肌にとっても良い新しい化粧品が続々と発売されているにもかかわらず、時代に乗り遅れてしまいます。
美しくなりたいのであれば、日々研究し好奇心旺盛に、いろんな化粧品にチャレンジする方が良いです。
なぜ化粧品だけは、ラインにこだわるのでしょう。
化粧品のようにラインで揃えることができる商品は、たくさんあります。
シャンプーとリンス、コンディショナー、歯ブラシと歯磨き粉、プリンターとインクなどです。
化粧品に関しては、気にする人は気にしますよね。確かに、お互いの化粧品の相乗効果も期待できそうだし。
化粧品は薬ではないので、もし違うメーカーの物を混ぜ合わせたからといって、化学反応を起こしてとんでもない事になることは、まずありえません。
化粧品を作るときは、普通の人が自分の判断で購入し、自分の判断で使うことを前提にして作っているので、どのような使い方をしても大丈夫のように作っています。
少し多く使っても、ごちゃまぜで使っても安全なようにできています。
確かに同じラインでそろえる方が相乗効果はあるかもしれません。
しかし、このようにも感がることができます。
Aというスキンケア商品の後にBのクリームを塗ることで、相乗効果があるのであれば、なぜ最初から、同じAに入れておかないのでしょう。
わざわざ分けて入れる必要はないのです。
これもできるだけ多くの化粧品を買わせるための「戦略」なのでしょうか。
化粧品をラインで揃えてしまうと、選択の幅が極端に狭まってしまいます。
自分の使っているメーカー以外から、新作でとても良い美容液が出たとします。
そのような時でも、その美容液だけを導入することができないのです。
それぞれのメーカーには、得意な分野、不得意な分野があります。
ラインにこだわってしまうと、「いいとこどり」「おいしいとこどり」ができなくなります。
ラインで揃えるにも一長一短があるのです。

