寒さに負けて笑顔まで固まる朝、老けて見える理由は体温だったかもしれない

女性 美容のイメージ
  • URLをコピーしました!
目次

体の冷えより先に、気持ちが冷えていくのがこわい

暖かさを求める女性

今朝、玄関のドアを開けた瞬間に、空気がひゅっと首の後ろに入り込んできて、思わず肩をすくめました。冬の本番って、カレンダーより先に体が教えてくるんだな、とこういうときだけ妙に納得する。

駅までの道はいつもと同じ、いつもより少しだけ急いだだけなのに、指先がうまく曲がらなくてスマホのロック解除に手間取って、画面の明るさだけがやけに眩しかった。

冷えって「万病の元」とか「女性の大敵」って言われるけれど、私がいちばん嫌だなと思うのは、体の冷たさがそのまま“顔”と“言葉”に出てしまうところです。

血行が悪いとくすみやクマ、肌の乾燥だけじゃなく、体が縮こまって姿勢が丸まりやすくなって、結果的に老けて見られやすい、なんて話もあるけれど、それ以上に、冷えた日は笑う回数が減る。目尻が上がらない。口角が上がらない。こっちが上がらないと、相手も上げにくい。人間関係の温度まで、じわじわ下がる気がする。

今日は、そんな「気持ちの冷え」に気づかされる、小さな出来事がありました。

1つめの揺れ:駅のホームで、優しさが出てこなかった

電車のホームで、隣にいた女性が、手袋を片方だけ落としてしまったんです。白っぽい手袋が、ホームの端っこへふわっと転がっていって、本人は気づいていない様子で、スマホを見ながら一歩前に出ようとしていました。

「すみません、手袋落ちましたよ」って言えばいい。言うだけ。ほんの一秒で終わることなのに、私はその一秒が出てこなかった。頭の中で声をかけるイメージはできているのに、口が開かない。寒さで喉が固まる、ってこういうこと? たぶん違う。私が固まっていたのは喉じゃなくて、気持ちのほうだった。

誰にも言わなかった本音は、これです。

——今、話しかけたら、余計な会話が始まってしまうかもしれない。面倒くさい。早く電車に乗って、私は私の暖かさを守りたい。

最低だな、と思う。でも、わかる人はわかると思う。寒い朝って、体の防寒だけじゃなくて、心まで省エネモードに入るんですよね。「今日、誰とも余計なやり取りしたくない」って、胸の奥が勝手に小さくなる。わかる…。

結局、別の人が「手袋落ちてますよ」と声をかけて、女性は慌てて拾って、ぺこっと頭を下げていました。私はその一連を見ていただけで、なんだか自分の頬が冷たくなっていくのがわかった。寒いからじゃない。自分にがっかりしたときの、あの冷え方。

2つめの揺れ:冷えは“自律神経”じゃなく、私の余裕を奪う

「冷えは自律神経の乱れが原因のひとつで、ストレスで交感神経が優位になると血管が収縮して、末端まで熱が届きにくい」みたいな話を見かけたことがあるけれど、今日の私はまさにそれだったのかもしれません。仕事のこと、将来のこと、人間関係のこと、あれこれ考えていると、体は勝手に緊張して、血管はきゅっと縮む。緊張すると手が冷たくなる、あれ。冷えは冷えでストレスになるから、また交感神経が優位になって…って、負のスパイラルもあるらしい。

でもね、こういうメカニズムを知っても、朝のホームで口を開けなかった自分の言い訳にはならない。むしろ、知れば知るほど、「私は冷えに負けた」という事実がくっきりする。冷えって、体の問題というより、生活の“余白”の問題なんだと思う。余白がある人は、冷えても声が出る。余白がない人は、冷えると黙る。私、黙った。

40代になると、体力の配分が変わってきて、昔みたいに勢いで一日を押し切れない日が増えた。元気な日もあるけど、元気なフリを続けると翌日に響く。

だからこそ「温活美容」って、肌のためだけじゃなくて、人生のための“維持費”みたいなものなのかもしれない。老け見えって、シワが増えたとかだけじゃなくて、表情が固まったり、姿勢が丸まったり、声が小さくなったりするところから始まる気がする。

3つめの揺れ:今日からできる「温活美容」は、気まずさを温めることだった

女性 美容のイメージ

帰宅して、コートを脱いだとき、首の後ろがひんやりしているのに気づきました。寒い日に首が冷えると、なんとなく呼吸が浅くなる。浅い呼吸って、気持ちまで浅くする。だから私はまず、温活の定番と言われる“三つの首”(首・手首・足首)を温めることから始めました。三首は皮膚が薄く、太い血管が通っていて冷えやすいから、ここを温めると効率よく体全体が温まりやすい、という考え方があるそうです。

といっても、難しいことはしていません。

首は、薄手のネックウォーマーを引っ張り出してきて、家の中でもつけた。手首は、長めの袖にして、コップを持つときに手首が出ないようにした。足首は、レッグウォーマーを履いて、床に足が直に触れないようにした。これだけで、体の内側が“ほどける”感じが少しだけ戻ってくる。

そしてもうひとつ。今日の私に必要だったのは、湯船でした。シャワーで済ませたくなる日ほど、湯船に入ったほうがいい。わかってるけど、面倒で、先延ばしにしてしまう。だけど、冷えの季節の“老け見え”って、たぶんこういう小さな手抜きの積み重ねで育つんだと思う。

湯船に浸かると温熱効果で血の巡りがよくなってリラックスしやすい、という話があって、私は今日は40℃くらいのお湯に10分、肩まで浸かりました。10分って、スマホをいじっていたら一瞬だけど、何もせずに浸かると意外と長い。長いからこそ、ちゃんと“戻ってくる”。

戻ってくる、っていうのは、体温だけじゃなくて、私の気持ちのほうです。

湯船の中で、朝のホームのことを思い出して、少しだけ胸がきゅっとなりました。声をかけなかったことよりも、「面倒くさい」と思った自分が、いちばん冷たかった。そう感じたとき、湯の熱がじわっと胸の内側に滲むようで、私はようやく、今日の違和感に言葉をつけられた気がしました。

私が冷えていたのは、手足じゃなくて、他人に向ける温度だった。

ここでいきなり「明日からは優しくしよう!」みたいな話にはしたくありません。そんなの、寒い朝には簡単に崩れる。だけど、今日だけの小さな気づきとして、私はひとつだけ行動を変えることにしました。

明日の朝、もしまた誰かが何かを落としたら、声をかける。完璧に親切な人になるんじゃなくて、“一言ぶん”の温度を渡す。自分の余裕がない日ほど、声をかけるのは勇気がいるけれど、その勇気を出すためには、まず自分の体が温まっていないと無理だということも、今日わかった。

温活美容って、顔色をよくするためだけじゃなくて、表情をほどくため。表情がほどけると、言葉が出る。言葉が出ると、人との距離が少しだけ縮む。縮むと、心が温まる。そういう循環を、私は取り戻したい。

もちろん、現実はそんなにきれいじゃない。冷えて、疲れて、帰りの電車でしかめっ面のまま寝落ちして、鏡を見て「うわ…」ってなる日もある。40代って、そういう日がゼロにはならない。だからこそ、温活は“美しさのため”というより、“崩れた日の復旧作業”なのかもしれません。

女性 美容のイメージ

最後に、今日の私が「これならできる」と思った温活を、そっと置いておきます。どれも、何かを買う話じゃなくて、家にあるものでできることばかり。

  • 首・手首・足首のどれか一つだけでも、冷えやすいところを覆う(三首の考え方)
  • 湯船に10分だけ浸かる(難しければ、足湯でもいい)
  • 寒い日に“話しかける一言”を出せなかった自分を、責めすぎずに観察する(責めるとさらに冷えるから)

私は今日、手袋を落とした人に声をかけられなかった。その事実は変わらない。でも、声をかけられなかった理由を「私って冷たい人間だから」で終わらせずに、「冷えが、余裕を奪っていた」と見つめられたのは、小さな変化だと思う。

ホームのあと、会社に着いてからも、冷えはしつこかったです。キーボードを打つ指が固くて、入力ミスが増えて、そのたびに「もう、なんで…」と小さくイラつく。誰も悪くないのに、私だけが勝手に機嫌を落としていく感じが、いちばん恥ずかしい。打ち合わせで笑うタイミングが少し遅れて、相手の冗談を受け取る余裕が一拍ずれて、会話のテンポが微妙に噛み合わない。あの“ズレ”って、外から見たらたぶん「疲れてるのかな」「感じ悪いのかな」のどちらかに見えるんだろうな、と自分で自分に居場所をなくしていく。

昼休み、コンビニでカップスープを買おうとして、ふと立ち止まりました。食べ物の話にしたいわけじゃなくて、あの棚の前で私が考えたのは、「温かいものを選ぶって、弱い自分を認める行為なんだな」ということ。まだ大丈夫、まだ頑張れる、って自分に言い聞かせて冷たい飲み物を選ぶ日もあるけれど、今日みたいに体も心も冷えている日は、素直に温かいものに手を伸ばしたほうが、変な意地がほどける。誰に見せるでもないのに、私はときどき“強がり”を着込んでしまう。

それから、トイレの個室でこっそり、肩をぐるぐる回しました。人に見られたらちょっと気まずいから、ここだけの動き。肩が上がりにくい日って、だいたい首も冷えてる。首が冷えると呼吸が浅くなる。呼吸が浅いと、声のトーンも低くなる。声が低いと、気持ちも下がっていく。こういう連鎖って、誰も教えてくれないのに、私たちは毎年ちゃんと繰り返す。だから「温活」って、華やかな美容の話じゃなくて、地味な生活のメンテナンスなんだと思う。

もし、今これを読んでいるあなたが「そんなこと言っても時間がないんだよ…」と思ったら、それもすごくわかる。私だって、帰宅後に湯船に入る余裕がある日はそう多くないし、寝落ちしてメイクも落とせず、翌朝に後悔する日も普通にある。

だけど、今日の私が気づいたのは、温めることって“やる気がある日にする特別なこと”じゃなくて、“やる気がない日にこそ最低限やること”なんだ、という逆転でした。最低限、首の後ろに温かいタオルを当てるだけでも、手首を冷やさないだけでも、私は少しだけ戻れる。

そして、あの手袋の人に声をかけられなかった自分を思い出すたびに、私はたぶん、また少しだけ反省する。反省は悪くない。でも、反省で終わると、心が冷える。だから反省の代わりに、次にできそうな小さな行動をひとつだけ選ぶ。今日の私は、それを「湯船」と「明日の一言」にしました。

寒くなると、守りたくなる。時間も、体力も、気持ちも。守ること自体は悪くない。でも、守りすぎると、私たちはどこかで固くなる。固くなると、老ける。肌だけじゃなく、雰囲気が。

あなたは最近、体の冷えより先に、心の冷えを感じたことがありますか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次