クレンジングと、洗顔料や石鹸との違いは何なのでしょう。
洗顔料や石鹸は皮膚の自然な汚れを落とすものですが、クレンジングは、メイクという人工的な汚れを落とすものであり、洗顔料や石鹸と比べると、洗浄力が格段にパワーアップしています。
その分肌への負担も大きくなります。
肌にとって一番良い状態は、お化粧もせずクレンジングもしない事です。
しかし、お化粧をする女性にとっては、必ずクレンジングが必要になります。それでいて肌には良くないこともわかっています。
悪いとわかっていても必要なのです。
このように必要悪であるクレンジングとどのように上手に付き合っていけばよいのでしょう。
ただでさえ肌に悪いクレンジングは、できるだけ良いものを選ぶようにしてください。
クレンジングなんて、メイクが落ちさえすればよいという考えでは、ほぼ毎日使用するクレンジングによって肌が痛んできます。
でも実際は、多くの女性は、それほどクレンジングに対して、関心がなく興味を持っていないのも事実です。
洗剤を購入するように、ドラッグストアで山積みになったセール商品を買うこともしばしばあると思います。
洗顔料や石鹸には、すごく関心があるのに、クレンジングに関しては、それほど意識していないのは残念なことです。
クレンジングが肌に合っていないために気が付かないうちに肌を痛めている
クレンジングが、肌に合っていないにもかかわらず、ずっと使い続けている女性が多いのです。そもそもクレンジングに肌荒れの原因があること自体気が付いていません。
なぜ気が付かないかといえば、クレンジングは、少しずつ肌を痛めていくからです。
クレンジングの特徴のひとつとして、クレンジングが強力な洗浄力で肌を痛めたとしても、1日で肌荒れを起こすことはあまりなく、肌が荒れるまでに数週間から数か月かかることもあります。
肌荒れを起こした場合、まさか数か月ずっと使い続けている化粧品が原因だとは、思いもしないのではないでしょう。だからクレンジングは疑われないのです。しかし、そこに落とし穴があるのです。
クレンジングによる肌トラブルが増えた原因のひとつに、オイルクレンジングのブームがあるようです。
ブームになった理由に「ハードなメイクがキレイに落ちる」「毛穴のにつまったメイクもきれいになる」「すすぎが楽」という事もあり、あっという間に広がりました。
オイルクレンジングは、昔からあるもので、もともとは、舞台用の化粧など、濃い化粧を落とすものだったのですが、現在は、一般の人でも濃い化粧をするようになったため、オイルクレンジングが必要になってきたのです。
しかしその裏で肌は悲鳴を上げています。
メイクは油ですが、それを水で落とすわけです。その間を取り持っているのがクレンジング。水と油を混ぜるためには、界面活性剤が必要になります。
界面活性剤は、肌によくはありません。油性汚れを水で落とそうとする以上、界面活性剤は不可欠であり、クレンジングというものは、すべて、多かれ少なかれ界面活性剤を含んでいます。
クレンジングオイルは油分が多いからメイクにすぐになじんで汚れが浮き上がります。
メイク落としで、肌を痛めないでください。
メイクを落とす時は、メイク専用のクレンジング剤が必要で。ファンデーションやアイラインなどのメイク化粧品は、ほとんどが油性です。そのため、クレンジング剤の多くは、化粧品の油分と水とを馴染ませる媒介役として、界面活性剤が含まれています。
クレンジング剤のタイプがオイル、ジェル、ミルクなど多岐にわたるのは、油分と界面活性剤、それから水分の配合比の違いから来ています。
油分がメイク化粧品を肌から浮かせ、界面活性剤は、浮いた油汚れを水と馴染ませて落とします。
基本的には、油分の多いものほどメイクが良く落ち、なおかつたくさんの界面活性剤が必要になります。洗浄力の強い順に並べると、オイル⇒ジェル⇒クリーム⇒ミルクの順になります。
想像してみてください。
こってりとした中華料理を食べた後のお皿を。
このこってりとした油を落とすために、食器用洗剤を使うと思います。これがクレンジングオイルの役目をするのです。
油汚れが良く落ちる分、肌には刺激が強いのです。
1日2日使ったくらいでは、それほど肌は傷みませんが、毎日使っていると少しずつ肌がカサカサになってきたり、ニキビができることもあります。
いくら上質の天然オイルを使っていたとしても、界面活性剤が入っていれば刺激が強いことは、変わりありません。
そう考えると、クレンジングを肌に塗る時間は、極力短くした方が良いですよね。指に触れる毛穴のプツプツを溶かし出そうと思っていつまでも肌をこすると、肌はどんどん傷んでいきます。
中には「朝もクレンジングを使って、ダブル洗顔をした方が良い」という人もいると思いますが、それは間違っています。
■ふき取りクレンジングの問題点
メイクを落とす時間がない時、顔を洗いに行くのが面倒な時に手を伸ばしがちなふき取りクレンジングタイプ。メイクしたまま寝るよりはいいはず・・・と思いきや、ここにも落とし穴があります。
ふき取りでは毛穴の中のメイクや汚れはとれません、肌表面のメイクはふき取れても、毛穴の奥の汚れまでは落とせないことが多いのです。むしろ、こすりながら毛穴にメイク汚れを押し込んでしまう危険性もあります。
コットンによる摩擦と高すぎる洗浄力で、肌への刺激になりやすいのす。
ほぼ界面活性剤の作用でメイクを落とすため、肌内部の天然保湿因子が流出する可能性があります。そのリカバリーに何日か、かかることを考えれば極力使用回数を減らすことをおすすめします。
どうしても使いたいときは、週1回を目安に。
クレンジングの被害を最小限にとどめるにはどうすればよいのでしょう
クレンジングは、クリームか乳化ジェル(透明ではなく白いジェル)を使用します。
これらのクレンジングは、油分の量が適度でとてもバランスが良いのです。
クレンジングはふき取りではなく、洗い流しが基本です。
洗浄力は、弱ければいいという訳ではありません。というのも乳液(ミルク)タイプのものがありますが、水分が多すぎて、メイクとのなじみが悪く、結果的に肌をこすりすぎてしまい肌が傷つくのです。「ミルク」という言葉に優しさを感じることもありますが、ミルククレンジングが、肌に優しいかどうかは別問題なのです。
油分をほとんど含まないクレンジングは、メイクを浮かせる力が弱いために、より多くの界面活性剤を強化しているものがほとんどです。リキッドタイプ、シート状、拭き取りタイプのマスカラリムーバーなどがこれにあたり、最も刺激が強い部類に入ります。
せめて2000円以上のものを使うようにしてほしいのです。
少し高すぎると思う人は、洗顔のコストを下げてでも、クレンジングは良いものを使用してください。